「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」をNetflixで何年もしつこく観続けてしまったほど(現在は公開終了)坂元裕二の脚本で演じる有村架純ちゃんが大好きで「花束みたいな恋をした」も絶対観る!と思っていたのに公開されたのを忘れてた。一週間遅れて観ました。その感想。ネタバレあり。
坂元裕二の脚本は、この東京のどこかで本当に起きている話、と思わせられるリアルなところが好きです。特に今回は実在する作品や人がそのまま出てくる演出が多かったので尚更。こういう話が本当に起きているんだろうな、と思える東京のことも大好き。麦と絹、調布PARCO本屋のサブカルコーナーか下北のでかいヴィレヴァンにいそう。
ストーリーは、運命的っぽい突然の出会いから恋が始まって、めちゃくちゃ盛り上がり、同棲も始まるけど、だんだん2人とも社会人になりそれぞれの世界を持ち始め、長く付き合ったし結婚も考えるものの、結局すれ違って別れる、という東京に住んでるカップルの大体が辿りがちなもので、例に漏れずわたしもこれ全部やってきたな〜という感想だった。もちろんこんなにキラキラしてないけど。恋愛映画を観たあと、キューン♡でもなく「あったな〜」という若い頃を俯瞰した感想が出てしまうところに年齢を感じてしまう。
毎日が輝いて見える恋愛の始めのすごい熱量が、坂元裕二によって眩いまでに描かれていた。絡まりがちなイヤホンとか、終電を逃してしまったのに両手にはトイレットペーパーとか、偶然お揃いのスニーカーとか、モノにエモい意味を持たせるのがうまい。相変わらず有村架純ちゃんがキュートでとてもよかったが、だんだん冷めて態度が変わっていく菅田将生がつらかった。しかし別れ話ってなんでファミレスでするのかね。
それはさておき、ロケ地が明大前〜調布で、二人が同棲を始めるのも調布のマンションなので、これは聖地で観るのが良いだろうと、シアタス調布で観た。調布の本屋では、花束のような恋をした特別展などもしてたので、まあ調布で観てよかった。出会いの明大前改札は今も毎日通るところだし、生活圏が明大前〜調布なので、日常が映画の中にあってうれしい気持ち。